「Marc 2018」リリース開始‐非線形機能を拡充

Horizontal spacer

2018年8月7日

エムエスシーソフトウェア株式会社

エムエスシーソフトウェア株式会社は、7月6日に、「Marc 2018」のリリースを開始しました。

Marc 2018では、接触オプション、材料モデル、マルチフィジックス解析機能、使いやすさ、パフォーマンス、相互運用性の向上、組み込みドキュメント、一般的なMentatの強化がなされています。

このリリースのハイライトは、以下のとおりです。

 

・接触オプションの機能拡張
STLベースの幾何形状ボディの追加 – 幾何形状ボディの表現にSTLが使用可能となりました。これまで変形体に使用してきたアルゴリズムにより、STLからC1の連続がある境界面を作成します。これまでのトリムされたNURBSによる表現では、ごく希にサーフェスのつなぎ目に隙間が発生し、節点 – セグメント接触において、節点がその隙間に入り込み解析に影響を与えることがありました。STLによる境界面にはそのような隙間は発生しないため、安定した解析を行うことが可能です。


荷重制御可能な変形体ボディ – 変形体ボディの一部を剛体として扱うことで、変形体の荷重制御および/または変位制御が可能になります。


接触テーブルの作成/編集の自動化 – 多くの接触ボディが存在する解析では、接触テーブルを用いて接触可能性のあるボディペアを指定することで、解析時間を短縮することができます。接触テーブルを作成するときに、ボディ間の距離を基に接触可能性を判定し、自動的に接触可能性のあるボディペアを決定する機能がMentatに追加されました。多くの接触ボディが存在する解析で、モデル作成の効率化が期待できます。

 

・材料モデルの機能拡張

Ogden-Roxburghダメージモデル – ゴム材料の繰り返し変形におけるMullins効果を表現する新しい不連続ダメージモデルです。従来のMieheモデルに比べ、データフィッティングとの相性がよいなどの優れた特性を持っています。


材料データフィッティング – 特に速度効果のない超弾性材料のフィッティングに機能拡張が行われています。例えば、不規則(ragged)テーブルからのデータ入力や一般化ムーニーへの完全対応などです。


ガスケット材料 – ガスケット構成材料として、直交異方性材料が使用できるようになりました。

 

・マルチフィジックスシミュレーション

調和/伝熱解析 – 繰り返し荷重を受けるとき、粘弾性材料には粘性発熱という現象が観察されます。Marc 2018では、この粘性発熱を考慮した調和/伝熱解析機能が追加されました。

 


動磁場解析における対称面の使用 – 磁場解析において、対称面および周期対称機能が利用できるようになりました。これにより静磁場/動磁場を含むマルチフィジックス解析で、解析モデルの規模を縮小することが可能で、生産性を上げることができます。

 

  • 使いやすさの向上

新しい収束判定の追加 – これまでMarcの残差力による収束判定は、モデル全体で最大の残差力と最大反力に基づき行ってきましたが、Marc 2018ではこれに加え、節点ごとに収束状況をチェックする判定方法が追加されました。これにより、より安定した解を得ることができるようになります。


新しいボルトモデルの追加 – 新しいボルトモデルが追加になりました。新しいボルトモデルでは、Marcが自動的に軸方向を判定します。これにより、これまで微小な回転に限られていたボルトが大回転にも対応可能となりました。また、定義がしやすくなったため、複数のボルトを含むモデルでの生産性が向上しました。


バネ要素の追加 – Marcではこれまでバネは節点間のリンクとしてモデル化してきましたが、新たにバネ要素が追加になりました。要素となったことで、荷重ケースごとにActive/Deactiveすることが可能であり、解析の幅が広がります。また、バネ特性は要素の形状特性として入力できるため、同じ特性を持ったバネが複数存在するとき、これまでバネ一つ一つに同じ特性を定義していた作業をひとつの形状特性を複数の要素に割り当てる作業に置き換えられるため、モデル作成時間の短縮が見込めます。


亀裂進展解析 – 亀裂進展解析では、Mentatのメニューが見直され分かりやすいものとなりました。また、亀裂先端の形状を保つようMarcは必要に応じて、細かいメッシュを使用します。


セレクトの機能拡張 – ソリッドエンティティ(ソリッド、ソリッド頂点、ソリッドフェースなど)からメッシュエンティティ(要素、節点、要素フェースなど)を選択したり、メッシュエンティティからソリッドエンティティの選択ができるようになりました。また、カラーによるソリッドの選択機能が追加になっています。

 

・パフォーマンスの向上

       マルチスレッドによる並列化 – マルチスレッドによる並列化が接触の貫通チェック、質量マトリクス、比熱マトリクスのアセンブリにも適用されました。接触問題や熱解析を含むマルチフィジックス解析での計算時間の短縮が期待されます。


Mentatのパフォーマンス向上 – Mentatの大規模モデルにおける2017.1に比べ、ピークメモリーを抑えることができました。これにより、処理速度の向上が期待できます。

 

・相互運用性の向上

       インポート機能の拡張 – MSC NastranおよびAbaqusのデータインポートが拡張され、他ソルバーとの相互運用性が向上しました。

 

・組み込みドキュメントの改良

       Mentatの組み込みドキュメント、Mentatオンラインヘルプ、Marcユーザーズガイドのユーザーインターフェースが改良され、使いやすくなりました。また、組み込みドキュメントにMarcチュートリアルが追加され、本リリースでは亀裂進展と熱分解に関する機能を深掘りしています。

 

・一般的なMentatの強化

       初期設定の変更 – グラフィックの初期設定が変更され、使いやすくなっています。具体的には、カラーマップ/コンターマップの変更、節点/ポイント/ソリッド頂点の非表示、要素の塗りつぶしなどです。


節点ピック機能の強化 – 節点が非表示の状態でも、節点をピックできるようになりました。また、節点が表示されている状態では、節点ピック時のハイライト、選択された節点が通常とは異なる表示となり、判別しやすくなっています。


アイコンの機能向上 – アイコンクリックによるグラフィック属性の変更は、コマンドを中断しなくなりました。これにより、作業効率を向上することができます。


ダイナミックビューの改良 - ダイナミックビューの回転中心をユーザーが指定できるようになりました。これにより、従来ズームしたモデルを回転すると注目している箇所が画面外に「飛んで」行くことを抑止できます。


解析結果メニューの改良 – ポストファイルに出力する結果変数を選択する解析結果メニューにフィルターが付きました。指定した文字列により、結果変数をフィルタリングすることができるので、従来のように目的の結果変数を求めてメニューを延々とスクロールする必要が無くなりました。

 

「Marc 2018リリースは、特にゴムシールの設計に関して、ゴムその他の超弾性材料を使用したシミュレーション精度を向上させることを特に目標としています。 また、ソルバーとモデリングプロセスの効率と堅牢性を向上させる新技術を追加し、お客様が非線形の問題をすべて精度よく解決できるようにしました」 - エムエスシーソフトウェアMarcプロダクトマネージャーMatt Kokaly

 

弊社では、来る9月4日(火)大阪、9月5日(水)名古屋、9月7日(金)東京において、Marc Users Meeting 2018を開催いたします。詳細は下記URLをご覧ください。

http://pages.mscsoftware.com/Marc_Users_Meeting_2018_main.html

以上

 

■この件に関するお問い合わせ

エムエスシーソフトウェア株式会社 マーケティング部  秋元

TEL: 03-6911-1218 / E-mail: mscj.market@mscsoftware.com