「MSC Nastran 2021.4」リリース

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エムエスシーソフトウェア株式会社は、「MSC Nastran 2021.4」をリリースしました。

MSC Nastran 2021.4では、以下の解析機能を強化しました。

動解析の機能強化

  • 周波数依存のPEAKOUT結果出力:周波数応答解析の変位、速度、加速度、寄与率の出力をユーザー指定のピーク数に限定することにより、必要なディスク容量だけではなく結果処理の時間を大幅に削減できます。V2021.4では、ピークの検出に周波数依存のしきい値を追加し、ユーザーの利便性が向上しました。
  • 空間・周波数依存の複合材材料特性:空間・周波数依存の材料特性を正確に定義することにより、複合材構造をより正確に解析できます。V2021.4では、PDISTB/PDISTBM入力を拡張し、空間・周波数依存の複合材材料特性をよりコンパクトに定義できるようになりました。
  • 外部スーパーエレメントの荷重定義:大規模な航空宇宙システムや自動車モデルの解析に、外部スーパーエレメントがよく利用されます。V2021.4では、外部スーパーエレメントの生成解析とそれらを組み入れたアセンブル解析において、荷重ケースの識別、選択または倍率化が利用できるようになり、ユーザーの利便性が向上しました。
  • Nastran-Actran 連携解析:ロケット発射や人工衛星の打ち上げ時に生じる音響荷重が構造に大きなダメージを与える場合があるため、これらの荷重を正確に予測し、構造解析に適用して対策しなければなりません。V2021.4の機能強化により、Actranから計算された音響荷重のモーダル寄与率をNastranモデルに適用し、振動解析がより簡単に実行できるようになりました。
  • 構造・音響連成解析用のACMODLの拡張:V2021.4での機能拡張により、構造解析に加え、構造・音響連成解析にもMODULE機能が利用可能になりました。
  • ローターダイナミクス:ジェットエンジンやガスタービン等の回転機械のジャイロ効果を正確に考慮するために、近年、従来の1次元剛体モデルに加え、2次元または3次元の弾性体モデルを用いた種々の解析機能を導入・強化してきました。V2021.3では、ローターエネルギーの出力とマルチ参照ローターを用いた個々のローター回転速度の定義が出力できるようになりました。V2021.4では、同期オプションの周波数応答解析において、従来の参照ローターに加え、非参照ローターにもアンバランス荷重を与えることができるようになりました。

設計最適化解析の機能強化

  • 動剛性の感度解析と最適化:構造の振動対策構築に動剛性の評価が重要です。一般に動剛性が大きいほど、変位や加速度等の応答が小さくなります。振動対策では、動剛性が大きくなるように、マウント特性や取付位置を決めることが大事です。V2021.3では、周波数応答解析における動剛性を簡単に出力できるようになりました。V2021.4では、さらに動剛性の感度解析と最適化をサポートし、動的設計対策をより簡単にできるようになりました。

統合線形非線形解析(SOL 400)の機能強化

  • ボルトのモデリング:航空宇宙機器や自動車などの機械システムにボルトやリベット等の結合部品が広く使用されます。近年の解析の高度化に伴い、これらの結合部品をより正確にモデリングするようになりました。V2021.4では、従来のボルトモデリング手法に加え、プリテンションや大回転機能を備え、切断面の定義を必要としない使いやすいBOLT1要素を導入しました。これにより、ボルトやリベットをより簡単にモデリングできるだけではなく、大回転の効果を含めたより正確な解析ができるようになりました。
  • Simufact-Nastran 応力マッピング:溶接や機械加工によって生じた残留応力をSimufactで解析できます。V2021.4では、Simufactで計算された残留応力をDigimat MAPを介して、Nastran SOL 400の解析モデルに取り組めるようになりました。溶接や機械加工で生じた残留応力を考慮することで、より正確な解析ができます。
  • MODULE機能のサポート:MODULE機能は、通常、アセンブリ全体のコンポーネントを表すスタンドアロンのバルクデータセクションです。 例えば、MODULE機能を用いて、自動車のホイールやフェンダーを独自のバルクデータでモデリングできます。MODULEは、パーツスーパーエレメントに類似していますが、モデルの縮退がありません。V2021.4では、MODULE機能を拡張し、統合線形非線形解析ソリューション(SOL400)でも使用できるようになりました。

ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の機能強化:

  • 多孔質弾性(PEM)解析パフォーマンスの改善:航空機や自動車のカーペットやフォーム等のトリム部品の吸遮音効果をモデリングし、より正確な振動・騒音解析を行うために、多孔質弾性材(PEM)機能を利用できます。しかし、PEM機能を利用した解析モデルのマトリクスはかなり複雑で大規模になり、多くの計算時間がかかります。計算時間の短縮を図るために、Nastranのバージョンアップごとに、種々の数値計算手法や並列計算機能を改善してきました。V2021.0では、マルチホストのマシン環境を利用するDMP並列計算機能を改善しました。V2021.4では、さらにDMP並列解析時の寄与率連成マトリクスの計算ロジックを改善し、寄与率の計算を実施するPEMジョブの計算時間を大幅に短縮しました。
  • SOL 101におけるMUMPSソルバーの機能強化:V2021.4ではGPUのサポートとマトリクス分解のピボットに関する改良を行い、V2021.3に比べ、計算時間を大幅に短縮し、モデルによっては約2倍の高速化を達成しました。

以上

■この件に関するお問い合わせ

エムエスシーソフトウェア株式会社 マーケティングコミュニケーション部  秋元

TEL: 03-6275-0870  / E-mail: hexagonmi.jp.marketing@hexagon.com