Digimat2021.1リリース 複合材料3Dプリンティングの生産コスト検討 CTスキャンを利用したミクロ構造解析、材料モデルの追加とフィッティング機能強化

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2021年2月4日

エムエスシーソフトウェア株式会社

【ルクセンブルク 1月25日発】

Hexagon Manufacturing Intelligence グループ会社であるe-Xstream engineeringは、複合材マルチスケール材料モデリングソフトウェア「Digimat」の新しいバージョンDigimat2021.1をリリースしました。このバージョンより、ユーザは樹脂積層造形部品の製造コスト分析を行うことができるようになりました。また、CTスキャン画像を利用して複合材料のミクロ構造を解析する機能が追加され、引き続き仮想材料試験の機能強化を行っています。

 

■複数の樹脂積層造形部品の最適化解析を実行、トータル製造コストを分析

複合材料の積層造形は、金属加工よりも強くて軽い部品を自動的に作成することができ、目的に合わせて材料の性能(例:連続繊維強化樹脂)を想定通りに反映することができるため、市場でのけん引力を増しつつあります。最新のDigimatでは、3Dプリンティング造形をシミュレーションし、材料使用量、工数・労力および必要な後処理を含む、部品の生産に関するトータルコストを計算することができます。

 

この新しいツールを利用することで、エンジニアは製造に最適なプロセスチェーンを決定するために必要な、部品製造や仕上げプロセスの全体像を把握することができます。重要なこととして、同ツールは可能な限り多くの部品を同時に造形できるように最適化するための解析をバッチ処理によって実行可能で、生産性の向上とリードタイムの削減を実現します。また、見積もられた生産量に対する装置の導入にかかるトータルコストや償却コストを考慮し、生産を計画することもできます。この情報はプロットや円グラフで可視化可能なため、シナリオごとにコストの内訳を簡単に分析することができます。

Digimat-AM を使用した製造コスト解析

 

SLSバッチプリント用解析結果ポスト処理ニーズ

 

■CTスキャンデータのモデル化によるリバースエンジニアリング

複合材料の3Dプリンティングに対する世界的需要は、2030年までに約17億ドルに成長すると予想されています。しかし、技術的な課題があるため、アプリケーションは現在までのところ限られたものでした。部品の中で場所によって繊維方向が変化するため、 機械性能に大きな影響を与えます。こうした情報を把握することは、エンジニアが品質問題に関するトラブルに対応する際の役に立ち、性能予測の正確性を大きく改善します。

部品メーカーでは、部品のCTスキャンによって得られた画像のボリュームデータをDigimatにインポートして、その二成分ミクロ構造の有限要素モデル(例:炭素繊維強化樹脂)を構築し、材料挙動をモデル化することができます。使用しているCAEツールにこの検証済みの材料モデルを設定することで、設計エンジニアは、部品内における材料特性の分布・変化を考慮した解析を行い、材料の使用量を削減、不具合要因を回避することができます。

VGSTUDIOからの複合材料微細構造のCT Scan画像

 

物理試験と仮想試験を繋ぐことで、新しい材料系が導入された際、ICME (Integrated Computational Materials Engineering:統合計算材料工学)プロセスの精度を向上させることができます。部品性能をシミュレーションで得たプロセスと比較し、材料モデルを検証、保証することもできます。専門家が手動で構築したミクロ構造モデルを将来的なシミュレーションの精度向上のために改良するにあたっては、CTスキャンによる検証が役立ちます。

 

■「MaterialCenter」による材料ライフサイクル管理

新しい製造プロセスを改良する際、ユーザは材料データのライフサイクル管理システムを用いて作業しながら、部品、材料、使用した3Dプリンタもしくはプロセス、物理試験に関する情報を得ることができます。e-Xstream engineeringの材料ライフサイクル管理システム「MaterialCenter」では、信頼性の高い材料特性の追跡可能な検証済みデータベースを把握することができ、ユーザが製品の設計段階で使用可能です。材料データのライフサイクル管理システムを用いることで、多分野にまたがるチーム内で情報を簡単に文書化し、組織内での共有と共に価値ある知識の収集が可能となり、権限を付与されたユーザがその情報・知識を再利用できるようになります。

 

■GPUを用いた高速化を実現、クラウド上の最適化ワークフロー内での使用が可能

CTスキャンされたミクロ構造の材料挙動を予測することは、多くの計算を必要とするプロセスです。例えばCPUのみを用いた計算では数日かかるクリープのような複雑な挙動の解析でも、GPUを用いてプロセスを最適化することによって数分で解析結果を得られるため、複数のタスクをエンジニアが双方向に行うことができます。ベンチマークでは、ある材料の剛性を解析するのに必要な時間が98%減少したことが示されています。こうした計算時間の短縮により、コマンドライン・インターフェースの導入と合わせて、高性能なプラットフォーム上での自動化されたクラウドベースの最適化ワークフロー内で、Digimatの有限要素モデルの使用が可能となっています。

航空宇宙部品のような高性能な構造物を複合材料から製造する際、進展型破壊(PFA)モデルから構造物の安全率を決定することが可能となり、高価な材料やプロセスを最適に使用することができます。最新バージョンのDigimatでは、複雑なCamanhoモデル解析を従来の2倍の速度で行うことができ、その結果、欠陥許容度の特定や生産効率を最大化するためのパラメトリックスタディを行うこともできます。

 

■その他の機能強化ポイント

また、本リリースでは、新たな射出成型用の構造解析用材料モデルによって、温度依存とひずみ速度依存を同時に考慮することが可能となりました。また、従来の材料モデルに関しても、パラメータフィッティング機能が強化され、限られた情報から繊維配向による異方性を考慮した材料モデルを作成可能となっています。さらに、引張試験を模擬したシミュレーションが自動化されており、作成された材料モデルを簡単に検証することができるようになりました。

*記載されている会社名および製品名は各社の商標または登録商標です。

以上

 

Hexagon | e-Xstream engineeringについて

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Hexagon Manufacturing Intelligence 事業部に属するe-Xstream engineeringは、ICME (Integrated Computational Materials Engineering:統合数値材料エンジニアリング)ソリューションを提供し、お客様が適切な材料と製造プロセスを適切に採用し製品性能を革新的で最適なものにすることを支援します。詳細はe-Xstream.comをご覧ください。 Hexagon Manufacturing Intelligence事業部は設計からエンジニアリング、製造、計測に至るまでデータを活用したソリューションを提供し、お客様のさらにスマートな製品製造を支援します。

Hexagonは50か国に約21,000 人の従業員を擁し、売上高は約39億ユーロ となります。

 

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