イベント情報
〇MSC Nastran Tech Live 2022
〇MSC Nastran Tech Live 2021
リリース情報
〇MSC Nastran 2022.1 リリース:2022年3月
『MSC Nastran 2022.1』では、非線形機能強化、CoSimulation強化、パフォーマンス改善がされています。
〇MSC Nastran 2021.4 リリース:2021年12月
『MSC Nastran 2021.4』では、動剛性の最適化、Actranとの連携解析強化、新しい3Dボルトモデル、パフォーマンスなどが強化されています。
〇MSC Nastran 2021.3 リリース:2021年9月
『MSC Nastran 2021.3』では、動剛性の出力、相対変位出力、統合線形非線形解析(SOL 400)、パフォーマンス改善、疲労解析機能などが強化されています。
〇MSC Nastran 2021.2 リリース:2021年6月
『MSC Nastran 2021.2』では、統合線形非線形解析(SOL 400)、パフォーマンス改善、疲労解析機能などが強化されています。
〇MSC Nastran 2021.1 リリース:2021年3月
『MSC Nastran 2021.1』では、実連成モード強化、MUMPSソルバー強化、慣性リリーフ機能の拡張、などが導入されています。
〇MSC Nastran 2021 リリース:2020年12月
2020年12月にリリースされました『MSC Nastran 2021』では、動解析、CDTire/NVHのサポート、統合線形・非線形解析機能(SOL 400)、高速計算機能など多くの機能において、機能・性能の向上ならびに新機能が導入されています。
〇MSC Nastran 2020 sp1 リリース:2020年9月
〇MSC Nastran 2020 リリース:2020年5月
2020年5月8日にリリースされました『MSC Nastran 2020』では、動解析機能、ローターダイナミクス機能、統合線形・非線形解析機能(SOL 400)、設計最適化機能(SOL 200)、高速計算機能、疲労解析機能、要素技術追加など、多くの機能において、機能・性能の向上ならびに新機能が導入されています。
MSC Nastran とは?
- 1964年 NASA のプロジェクトとして開発開始
- 1970年 NASTRAN(NAsa STRuctural ANalysis system)完成
- 1971年 MSC Nastran として販売開始:初の商用有限要素プログラム
- 以後、解析機能、要素技術、パフォーマンスを向上させつつ、バージョンアップを繰り返しています
MSC Nastranは汎用有限要素法プログラムとして様々な機能が搭載されています
- 線形静解析
-
線形動解析
- 実固有値解析
- 周波数応答解析
- 過渡応答解析
- 複素固有値解析
- ランダム応答解析
- 応答スペクトル解析
- 構造-音響連成解析
- 内部音響解析
- 外部音響解析(放射音)
- 吸音材モデリング機能
- 座屈解析
- 伝熱解析
- 陰解法非線形解析
- 高度な静的・動的非線形解析
- 大変形
- 材料非線形
- 接触
- 定常・非定常熱解析
- 伝熱-構造連成解析
|
|
- 疲労寿命解析
- ローターダイナミクス
- 空力弾性解析
- 最適化解析
- 寸法最適化
- 形状最適化
- 位相最適化
- マルチモデル最適化
- スーパーエレメント
- 高速計算機能(HPC)
- 直接法・反復法ソルバー
- 並列計算(SMP, DMP )
- ACMS(自動部分モード合成法)
- GPGPU
- カスタマイズ機能
- 他のソフトウェアとの連携
- Adams(機構解析)
- Actran(音響解析)
- Digimat(複合材モデリング)
- 流体解析(CFD)ソフトウェア
|
機能:
 |
|
製品のリコールや保証に関連する膨大なコストを考えると、疲労解析は製品開発の重要な部分です。製品開発プロセスの早期に、疲労に関連する挙動についてエンジニアがより良い洞察を得ることができるよう、大きな投資が継続的に行われています。
ほとんどの疲労寿命の予測は、断片化したソリューションプロシージャによって実行にかなりの時間と努力を伴うことになりますが、MSC Nastranは、素早く疲労寿命結果を提供する新しい組み込み疲労機能を備えています。
自動車のホイールキャリアの例では、一般的な疲労アプローチは8時間11分を要しましたが、MSC Nastran Embedded Fatigueでは、処理に38分かかりました。これは、12倍のスピードアップになります。
また、MSC Nastranの最適化テクノロジは、製品パフォーマンスを最大化するために使用することができます。すなわち、疲労寿命の目標を満たしながら、製品重量を最小限に抑えます。あるケースでは、最適化による設計変更で、質量が13%削減され、寿命が105から108サイクルに増加しました。
MSC Nastran Embedded Fatigue機能には、以下が含まれます。
- 応力-寿命
- ひずみ-寿命
- 安全率(FOS)解析(S-NとE-Nの両方)
- 臨界面(Critical Plane)法を用いた多軸応答処理
- パラレル処理(最大100スレッド)
- ユーティリティツール
- 単一のジョブサブミットで複数の疲労解析の実行
|
 |
|
製品挙動のより良い予測に、エンジニアは線形の領域を越えて非線形解析を実行します。非線形解析は線形解析よりかなり複雑で、通常、他のFEAソルバーでは使用することはできません。MSC Nastranでは、以下の非線形機能を搭載しています。
- 同じ有限要素(FE)モデルを非線形解析に対して再利用することで、線形有限要素モデルの価値を拡大
- 接触パーツの挙動と関連する荷重移動を検討することで、システムレベルの解析を実行
- アセンブリ内の隣接する構成要素間の干渉を回避
- 多数の要素で構成されるシステムに対して、シンプルな接触ボディ定義を使用
- 複数のイベントシミュレーションのための連鎖解析領域
- 非常にダイナミックなイベントのシミュレーション
- FSIテクノロジで構造とそれを囲む流体の間の相互作用を検討
- 熱と構造の結果が互いに影響しあう解析の連成
- 多数の非線形材料の特性を表す
- 複合積層に進展型積層破壊を実行することにより、高度な複合材の最初の積層破壊を越える
|
 |
|
継続的に構造設計の重量を減らすために、MSC Nastranは、複合構造物の複雑な挙動に対し豊富な洞察を与える数多くの機能を提供します。MSC Nastranを用いてエンジニアは以下を実行することができます。
- 事前および詳細設計のために静的/動的解析領域におけるシミュレーション
- 高度な複合材向けに特別にチューニングされた、効果的な有限要素のコレクションで高忠実度モデリングを実行
- MSC Nastranの剥離機能を用いて積層複合材における破壊軌道を予測することで、サブコンポーネントテストを削減
- 最初の積層破壊を越えて進展型積層破壊を実行することで、複合構造物の破壊許容特性を改善
- 同時に複数の設計および解析分野を最適化する組み込みの最適化ツールを用いて、構造性能を改善しながら重量を低減
- 急激な荷重を受ける複合設計の複雑な挙動の検討
|
 |
|
振動における大規模システムのモデル化と解析については、MSC Nastranが最良かつ最も効率的なソリューションを提供します。主要な機能を用いてエンジニアは以下を実行することができます。
- 固有値抽出の幅広いリストから選択し、効率的に非減衰および減衰構造の固有値を決定
- 周波数と過渡ベースの荷重によって引き起こされる構造応答を確認
- 伝達経路解析(TPA)で構造を通る荷重パスまたはエネルギーの流れを監視
- 大規模なダイナミックおよび音響問題を迅速に求解するため、自動部分モード合成法を活用
- 回転成分のダイナミクスを持つ構造の不均衡システムの理解、システム安定性の判断、差し迫る製品破壊の検知、および安全な動作範囲の計算
- 外部スーパーエレメントを使用して、設計モデルを効率よく共有し、機密情報を保持
- 寄与率解析、トリム材解析、要素感度、弱連成音響などの機能を用いて、内部/外部音響解析を実行
|
 |
|
MSC Nastranは急進しており、最新のHPCの進歩とハードウェアを活用しています。MSC Nastranでは以下が可能です。
- 自動部分モード合成法で、大規模なモーダルベースの解析およびNVH検討の結果を迅速に取得
- HPCリソースの一部としてGPUハードウェアを含めることでシミュレーションを加速
- 大小のクラスタでのマルチプロセッサシステムにおいて最新の並列化手法を活用
- 自動化されたスーパーエレメントで主要な構造部を効率的に解析
|
 |
|
最高性能の製品を開発することは全てのエンジニアが持つ共通の目的ですが、複数の設計変数、制約、および目的を考慮しなければならないとき、この目標を達成することは簡単ではありません。MSC Nastranは、与えられた設計空間で最高の設計を積極的に求める数々の最適化機能を提供することで、この目標を達成するための支援をします。MSC Nastranでは以下が可能です。
- マルチモデル最適化で、複数の解析分野において複数の設計を同時に最適化
- MSC Nastranの形状とトポロジー最適化で、強度と剛性を損なうことなく、臨界荷重パスに対して効率的な材料分布を決定
- トポグラフィ最適化で、ビードの平板の性能を向上
- MSC Nastranのトポメトリー/フリーサイズ最適化で、薄肉構造設計の最適な板厚分布を求める
- MSC Nastranの最適化機能を組み合わせて、効率的に積層複合材の重量を削減
|
 |
|
構造が1つの領域からの設計基準に適合すればいいということは稀です。効果的な設計を得るためには、複数の要因および複数の複合領域を考慮する必要があります。複数の解析分野は、線形静解析や周波数応答検討のようなシンプルなものから、自動車の安全性検討でのマルチボディ動解析からの荷重の考慮のような複雑なものもあります。また、複数の解析分野は、初期応力構造上の陰解法非線形解析の後に陽解法解析を用いた衝撃検討が続くことがあり、さらに残差応力に対して陰解法解析が続くことがあります。
解析者はしばしば、設計のさまざまな側面を求解するために複数の互換性のないツールを使用しなければなりませんでした。MSC Nastranは、これらの解析分野の全てを1つの環境で提供し、強固に統合し、構造の挙動を正確に表すことを可能にします。
|
 |
|
製品開発チームは、熱や流体荷重などの多様なイベントを受ける設計を検証および最適化する必要があります。どのように熱履歴や熱の状態が構造挙動に影響を与えるか、どのように車両のトリムがキャビン音響に影響を与えるか、または、どのように流れ誘導応力または変形がシステム挙動に影響を与えるかについて理解することができます。
MSC Nastranは、連鎖、非連成、連成アプローチをサポートしているため、設計の複数の物理現象による影響を含むことができる、柔軟なソフトウェアです。また、MSC Nastranのスケーラビリティによって、精度を損なうことなく、構造全体の検討を実施することが可能です。以下は、マルチフィジックスの典型的な例です。
- ブレーキ鳴き解析
- 流体で充填されたボトル
- ハイドロプレーニング
- ブレーキ熱
- 成形時のプラスチック発熱
|
「線形および非線形の計算に対応するMSCの統合ソリューションによってモデルの再利用が促されるので、プリ処理の時間が短縮されます。また、他の部門や外部サプライヤと協力するときには、ボディモデルのデータ交換形式を標準化できます」
マネージャ、Sylvain Calmels氏
PSA Peugeot Citroën